人事部カフェ

人事部カフェは企業の人事の皆さんが集い、よりよい制度と風土を目指して、ワイワイガヤガヤ対話するカフェです。

    カフェマスターとまるのつぶやき② ママ社員の理想のキャリアサポート環境とは?

    2013年12月5日

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    第3回人事部カフェが11月25日(月)に赤坂にあるコワーキングスペース「Hatch」にて行われました。

    Hatchはキッズスペース併設のママ・パパが子連れで仕事ができるワークスペース。

    参加される方々にHatchを紹介したい想いもあり、3回目の人事部カフェは開催されました。

     

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    今回のテーマは、ママ社員のキャリアサポート環境の理想を追求すること。まずは、お互いの現状を共有しつつ、大手ITベンチャーさんのケーススタディから理想を考えました。

     

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    最初は自分の好きな食べ物をテーマにアイスブレイク。和やかな雰囲気になったところでカフェマスター都丸からまず現在のママ社員を取り囲む社会情勢を確認しました。

    ・少子化と高齢化による生産年齢人口の減少

    ・女性の就業率と潜在的労働力の差が15.0%(30~39歳)

    ・専業主婦から共働きへ

    ・晩産化・少産化の進行 etc…

    これらの社会情勢の中、企業が2060年の視座に立った時、女性の労働力を活かすことが人事戦略として大切というわけです。

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    その後各自キャリアサポートシートを書いてもらい本題に入っていきます。

    キャリアサポートシートとは横軸に勤続年数、縦軸に会社への貢献度を設定し、

    その会社における社員を支えるキャリアサポート環境を見える化するものです。

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    また、人事部カフェのお約束事として、情報発信は匿名性を担保すること、情報交換前は所属・実名を明かさないことで、社内でも共有しづらいリアルな実情を交換していただいております。これ、いつも参加者の皆さんから好評なんです。

     

    では、参加したみなさまのママ社員に対するキャリアサポート環境をご紹介していきますね。

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    ひまわりさんのキャリアシート。茶色が男性のキャリアステップで、青が女性のキャリアステップです。

    ざっくり3つにまとめると、
    ・男性が比較的優位だが、専門性を持つ女性は役員クラスまで昇進できている
    ・ひまわりさん自身、都度人事と交渉し、形だけの制度を実際に利用する先駆者だった。その結果、制度利用の実績ができると2番手3番手と続く女性社員が増えていった
    ・ひまわりさんの場合、早めの出産が功を奏し、働き盛りや仕事に集中したい時期に産休、育休がかぶらなくて、キャリアステップを踏みやすかった。

     

    面白かったのが、育休期間中に大学に入り専門知識を獲得した事例でした。産休・育休中に在学することで専門知識を獲得し、会社から必要とされる人材になるというのは、素晴らしい発想だと思いました。そもそも、会社から求められる人材になってしまうことで時短であっても、ほかの社員とそん色ない貢献ができるという考え方です。

    あと、保育園でのネットワーク構築も役に立ったそうです。保育園・幼稚園によりますが、会社という看板を下ろした出会いになるので、OLだと構築しづらいネットワークが生まれたそうです。復帰後、そのネットワークで助かったことも多々あったらしいです。

     

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     マネーさんのキャリアシート

    ・外資系企業なので裁量制であり、仕事の成果をベースに評価される
    ・専門性の高い人材の集まりで、昇進もなく、男・女・ママで評価の違いはない
    ・短時間勤務でも自身の能力にあった仕事を自ら見つける調整力が各社員にある

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    比較として、まるこさんのキャリアシート

    ・外資系企業の制度(裁量性・成果主義)を取り入れた日本の大手ベンチャー企業。
    ・若い会社のため、復職後のママ社員をパパではない若手上司がマネージメントするため、甘やかしがちになってしまう。例)ルーチンワークばかり任せてしまい、スキルアップできないし、期待されている感じが無くていまいち頑張りに欠ける
    ・マネーさんの会社のようにママ社員自らが社内調整をして仕事を作り出したり、人事に掛け合ったりなどができていない。

     

    この二人の会社のケースから、日本が村社会として年功序列・終身雇用体制を企業に持ち込み、すでに年功序列・終身雇用を保証できる会社はほとんどないにもかかわらず、いまだにお上に頼る体質から抜け出ていないのではないかと思いました。

    同じ日本にありながら、マネーさんの外資系企業では、ママ社員とほかの社員が人事からのお達しではなくチーム内でやりくりするのに、まるこさんの会社は外資系と同じく裁量性・成果主義で動く日本ベンチャー企業でありながら、ママ社員が上からのお達しを待ってしまっています。

     

    この社内文化の差は、上司にあるのではないでしょうか?

    上司が部下に仕事を教えるプロセスの中で組織の文化が醸成されるとしたら、ママ社員自体を啓発することもさることながら、そのママ社員をマネージメントする上司を啓発することも重要ではないかと議論が盛り上がりました。

     

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    結果、今回の人事部カフェを通じてまるこさんは

    成長盛りのママ社員に対して、ママで成長し続ける人を既成事実化し、経営層に必要性を認識してもらうこと。

    成長盛りの女子社員に対して、キャリアを切り開くという考え方をマインドセットし、会社があなたを活かすのではなく、あなたが会社で活きるようにチームに働きかけることを促すこと。

    ママ社員をマネージする上司に対して、ママ社員にキャリアステップを踏ませる仕事の仕方を考えさせ、上司が生産性の高いママ社員を活かせる社内文化を切り開くことを確認すること。

    をやってみると宣言してくださいました!

     

    あと、共通の話題としては、

    ・活躍できているママ社員の旦那は、育児・家事に対して協力的な場合がほとんどである。
    ・ママ社員がママになる前に会社で身に着けたスキルが復帰後のキャリアを支える
    ・長時間労働が常態化している社員と短時間勤務を利用しているママ社員ではいくらママ社員の生産性が高くても成果物の質、量はどうしても勝てない→どう評価すればいい?
    といったことが挙げられました。

    ママ社員を支えるときに「無条件にママを支えてあげよう」といった考えが多いのですが、そもそもママ社員自身が自ら活躍しやすい環境を切り開くことが大前提として重要なんだということを再認識しました。

    人事部カフェではママ社員の働き方や活用を理想論で終わらせず、実現性、実践の場ということを強く意識して開催しています。会社の会議のような固い雰囲気ではなく、苦労話に共感しつつも、なにかを発見し、その発見を一緒に喜び、なにかを生みだそうとする場が「人事部カフェ」です。労働生産人口減少社会が到来したとしても、生産性の高いママ社員が活躍できる会社組織の在り方をともに追求していきましょう!

     

    最後に、参加してくれた方からの感想を掲載させていただきますね。

     

    <トマトさんより>
    男女差が日本ほどないカナダで生まれ育ったものとして、日本に来てまず感じたのはまさに「男女の差」です。
    日本社会に深く根付いている「男の役割、女の役割」が、少しずつ変わろうとしている、その節目なのだと思います。
    まるこさんのケーススタディで話し合われたこと、自分が感じたことを整理しましたので皆さんと共有できればと思います。
    まるこさんの社内でルーチンワークだけでアルバイト感覚で仕事をしちゃっているママ社員も中にはいるということでしたが、その働く姿勢は子どもが産まれたからそうなってしまったわけではなく、それ以前に目指したい「キャリアプラン」が明確になかった女性たちなのではないかと思います。逆に責任ある仕事をちゃんとこなして、会社に認められたい、貢献したいとがんばっているママ社員はもともとモティベーションの高い女性だったのではないでしょうか。「ママ社員」とひとくくりに言ってもいろいろなタイプの女性が混在していることを忘れがちなことに気付きました。
    エース級のママが活躍できるサポートを積極的に行うということは、大いに賛成ですし、カフェでも話題になりましたが・・・それに加え、ママの利点を社内にアピールすることも重要だと思いました。例えばママ視点での新しいサービスや企画など、ママだから気づく、わかることを彼女たちが提案していける場を作ることができれば、重要なリソースを持っている人材として社内の認識を変えれるのではないかと思いました。(すでにこういった試みは社内で行われているかもしれませんが。。。)
    でもやはり最終的な「働き方」の見直しが必要だと思います。ママ社員は「子どもがいる」ことに甘んじるのではなく、やはり認めてもらいたいなら能力を発揮して、
    具体的な成果を出して、会社に貢献する必要があると思います。でも、一人当たりの仕事量が多量な現状、長時間労働が評価されるそんな現在の「働き方」では、物理的に無理です。ママが活躍できる働き方、「短時間集中労働や、チームで助け合うワークスタイル」などは、親を介護する社員にも、新卒1年目男性社員にとってもいい仕事環境のはずです。過労死を日本社会からなくすためにも日本人の「働き方」はママの働き方から少しずつ変えていく必要があると改めて感じました。
    長くなってしまいましたが、また今後とも皆さんと色々な考えを共有して、議論を深めていければと思いますので、次回もぜひ宜しくお願い致します。

     

    <まるこさん>
    実はあの後ママが活躍できていないのでは無いかという仮説を元に従業員データを分析しました。そうしたら、管理職経験者に関しては実は産前と同様くらいのパフォーマンス(評価)でした。(ただ、子供がいない人に比べてハイパフォーマーが少なかったということもありましたが。)
    そして問題は管理職未経験者。ここはローパフォーマーの出現率が大変高く、やっぱり産前の働き方が重要なんだと再認識した次第です。働き方の見直しについては、ママが時短で結果が出せれば既成事実として付いてくるかなと思っています。
    裏を返すと、時短で結果が出せないうちは会社として長時間労働をやめることが出来ないということだと思います。マルチタスクなママが結果出せなかったら、男性のほうがもっと結果出せないですもんね。

     

    <Sさん>
    大手通信会社系列でSEとして13年会社員をしていました。
    34歳で出産し子どもが9ヶ月の時に復帰しましたが、その年の12月に退社しました(早!)
    続けられなかった理由は大きく二つです。
    SEとしての仕事につけず5年後のキャリアが”見えすぎてしまい”気持ちが萎えたことと、
    開発の仕事でもないのに、夕方以降の仕事は相変わらず発生し結局帰れなかったことです。
    今は、フリーでwebマーケティングの仕事をしています。
    (ライフワークで働くママのコミュニティも運営しています)

    転職ではなく独立を選んだのは、
    結局、キャリアを積めるような仕事をしようと思えば、残業や出張は伴い、時間の自由度は思ったほど効かない。
    なら、一回道をそれてみるのも悪くない。そんな突発おもいつき選択です。

    組織人とフリーどちらも経験して改めて思うのは、辞めずにすむならそれにこしたことはないということです。
    少なくとも思いつきで辞めてしまうのはよろしくないです。

    人事部カフェの中でも出てきましたが、
    若いうちにキャリアデザインを行ってみること(関心を持たせるだけでも良いと思います)
    多様な生き方に触れる機会を持つこと。
    これは、男女ともに必要であり、できれば会社主体で定期的に実施されると、
    来るべき時に違った結果がでると思っています。
    意識が低いと分類されてしまう方の中にも、前もってキャリアについて考える機会を持てていれば、
    違った生き方ができる方々も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。(たぶん私はこの層です)

    また、子育てに関しても、私たち自身がまだまだ常識に縛られてるところがあると思っています。
    仕事で、それ本当に自分じゃ無きゃできないこと?と問いながらうまく人を巻き込んで行くのと同じで、
    子育ても、親にしか出来ないことは何かをもっと考えていければ良いと思っています。
    三歳児神話と同様、夕方以降子どもと一緒にいるべきというのも幻想かもしれません。
    頼れるものは頼り、親のつとめを果たせてない!と罪悪感を感じる必要も無いと思います。
    自身の子どもの頃を振り返ると、近所のお宅でお夕飯を頂きお風呂に入って母の帰りを待つことがありました。
    正直、楽しかったです(笑)
    私自身は、自分がニコニコへらへらしていられることが子どもにとって一番の好物だなと感じています。
    子どもの生きる力を信じて、余裕を持てるママが増えれば、
    気持ちも外(仕事)向きになりそうだと思う今日この頃です。

    このテーマは永遠に独り言発してしまうのでこの辺で。
    文責:カフェマスター都丸一昭、カフェウェイター安司寛太

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